このシミュレーションでわかること
ポイント:物は、形をかえても重さはかわりません。ねん土を丸めても、平らにしても、細かく分けても、全部をはかりにのせれば重さは同じです。また、物は、同じ大きさ(体積)でも、しゅるいによって重さがちがうことがあります。1辺3cmの立方体では、木は約13.5 g、アルミニウムは約72.9 g、鉄は約212.5 gで、鉄は木の約16倍の重さです。
対応する単元:小学3年 A(1)物と重さ「(ア)物は,形が変わっても重さは変わらないこと」「(イ)物は,体積が同じでも重さは違うことがあること」(小学校学習指導要領解説 理科編 pp.31〜32)。解説では、てんびんを用いたり、自動上皿はかりで重さを数値化したりして比べ、結果を表に整理することが示されています。
①②では、ねん土(100 g)やアルミはく(約8.9 g)の形をボタンでかえると、はかりから下ろして形をかえ、もう一度のせるようすが動きます。結果は右の表にたまります。③では、同じ大きさの7しゅるいのブロックを指でてんびんの皿やはかりに運んで、どちらが重いか、何gかを調べ、重いじゅんにならべます。
授業での使い方
- 導入:実際にねん土を手にのせ、「平らにすると重さはどうなるか」「細かく分けると軽くなるか」を予想させます。手ごたえだけでは決めにくいことを話し合い、はかりで数にして調べる必要に気づかせます。
- 展開:実物で実験したあと、①で4つの形の重さを表にまとめ、全員の結果と見くらべます。「細かく分ける」でかけらを1つタップしてはかりの外に出すと重さがへるので、全部のせてはかることの大切さを確かめられます。アルミはく(②)は軽いので、自動上皿はかりの目もりでは読みにくく、デジタルはかりに切りかえると小数まで読めます。
- まとめ:③で、手で持ってくらべにくい「プラスチックとゴム」「ガラスとアルミニウム」をてんびんにのせ、はかりで数にして重いじゅんにならべます。同じ大きさでも鉄やどうはとても重いことを、身の回りの道具(鉄のフライパン、木のまな板など)と結びつけます。
児童への問いの例:
- ねん土を平らにしたら、重さはどうなるでしょう。重くなる・軽くなる・かわらない、のどれだと思いますか。そのわけも話しましょう。
- 細かく分けたねん土の重さをはかったら、はじめより軽くなりました。どうしてでしょう。どうすれば正しくはかれますか。
- 同じ大きさのプラスチックとゴムは、手で持ってもどちらが重いか分かりにくいです。どうすればくらべられますか。
しくみ・解説
図はタップすると大きく表示されます。授業のプリント・スライド・板書計画に自由に使えます(出典「シミュラボ」とページのURLを添えてください)。
ことばの意味
- 重さとは、物の重たさのことで、はかりを使うと「g(グラム)」などの数で表せます。
- 体積とは、物の大きさ(かさ)のことです。
- てんびんとは、左右の皿に物をのせて、下がった方が重いとくらべる道具で、つり合えば同じ重さです。
- 自動上皿はかりとは、皿に物をのせると、はりが動いて重さを目もりで表すはかりです。
同じ大きさ(1辺3cmの立方体)の重さ 早見表
| 物(ブロック) | 1 cm³ あたりの重さ(先生向け) | 1辺3cm(27 cm³)の重さ | 木を1としたとき |
|---|---|---|---|
| 木 | 0.5 g | 13.5 g | 1.0倍 |
| プラスチック(アクリル) | 1.19 g | 32.1 g | 2.4倍 |
| ゴム | 1.3 g | 35.1 g | 2.6倍 |
| ガラス | 2.5 g | 67.5 g | 5.0倍 |
| アルミニウム | 2.7 g | 72.9 g | 5.4倍 |
| 鉄 | 7.87 g | 212.5 g | 15.7倍 |
| どう(銅) | 8.96 g | 241.9 g | 17.9倍 |
どれも同じ大きさなのに、いちばん軽い木といちばん重いどうでは、約18倍もちがいます。プラスチックとゴム(約3 gちがい)、ガラスとアルミニウム(約5 gちがい)は、手で持つと区別しにくいですが、てんびんにのせるとはっきり分かります。
形をかえたときの重さ(このシミュレーションの記ろく)
| 物 | 形のかえ方 | 重さ |
|---|---|---|
| ねん土 | 丸めた・平らにした・ほそ長くした・細かく分けた | 100 g(どれも同じ) |
| アルミはく(30cm×1m) | 広げた・丸めた・おりたたんだ・細かくちぎった | 8.9 g(どれも同じ) |
| 細かく分けたかけらを1つ外に出す | はかりにのっている分だけになる | 軽く見える(全部のせると元にもどる) |
先生向けの補足:重さ(質量)は、物をつくっている粒の量で決まります。形をかえても、物を足したりへらしたりしなければ重さは変わりません。これは学習指導要領の「粒子の保存性」にかかわる内容で、第5学年「物の溶け方」(水に溶かしても全体の重さは変わらない)につながります。1 cm³あたりの重さ(密度)は中学1年で学ぶ考え方で、3年では「同じ大きさでも物によって重さがちがう」ととらえれば十分です。
このシミュレーションで単純にしていること
- ブロックの重さは、理科年表などにある1 cm³あたりの重さ(密度)から計算した目安です。木は種類によって約0.3〜0.8 g、ゴムやプラスチック、ガラスも種類によって重さがちがいます(木は0.5 g、ゴムは1.3 g、プラスチックはアクリル、ガラスはふつうの板ガラスとして計算)。
- アルミはくの重さは、はば30cm・長さ1m・あつさ0.011 mm(11 µm)として計算しています。
- 自動上皿はかりは、はり1回りが500 g(1目もり10 g)としています。目もりはいちばん近い1 g単位で読んだ数を表示しています。デジタルはかりは0.1 gまで表示します。
- てんびんは、少しでも重い方に大きくかたむくようにしています。つり合っているときは、はりがまん中で止まります。
参考
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編」第3学年 A(1)物と重さ(pp.31〜32)(文部科学省 小学校学習指導要領解説のページ)
- 小学校理科(3年)の教科書の「物の重さ」の単元
- 国立天文台 編『理科年表』(鉄 7.87、アルミニウム 2.70、銅 8.96 g/cm³ など)
引用・転載について
本ページのシミュレーション結果・数値は、出典を明記いただければブログ・ニュース記事・SNS・授業や社内資料への引用を歓迎します。事前連絡は不要です。
推奨クレジット表記:
出典:シミュラボ「物と重さのシミュレーター(形をかえる・同じ大きさでくらべる)」 https://shimulabo.com/sims/mono-omosa/よくある質問
- 物の形をかえると、重さはかわりますか?
- かわりません。ねん土を丸めても、平らにしても、細かく分けても、全部をはかりにのせれば重さは同じです。物を足したりへらしたりしなければ、重さはかわりません。
- 細かく分けたねん土をはかったら、軽くなりました。なぜですか?
- かけらがはかりからこぼれたり、手や机にねん土が残ったりして、全部をのせていないからです。かけらを全部のせてはかると、はじめと同じ重さになります。
- 同じ大きさなのに、物によって重さがちがうのはなぜですか?
- 物のしゅるいによって、同じ大きさあたりの重さがちがうからです。1辺3cmの立方体では、木は約14 g、アルミニウムは約73 g、鉄は約213 gです。
- てんびんでは、どうやって重さをくらべますか?
- 左右の皿に物をのせると、重い方の皿が下がります。つり合ったときは、2つの重さが同じです。手で持って区別しにくいときも、てんびんならはっきり分かります。
- 自動上皿はかりのつかい方で気をつけることは?
- 平らな所に置き、何ものせないときにはりが0をさしているか確かめます。物はそっと皿のまん中にのせ、目もりは正面から読みます。
- 鉄は木の何倍くらい重いですか?
- 同じ大きさなら、鉄は木の約16倍の重さです(木の1 cm³あたりの重さを0.5 gとしたとき)。木の種類によって倍数はかわります。