このシミュレーションでわかること
小学校6年の理科「てこの規則性」(学習指導要領 第6学年 A(3))で学ぶ内容です。実験用てこの目盛りにおもりをつるし、てこがどちらにかたむくか、どうすれば水平につり合うかを、何度でも試せます。一般に「てこの原理」とよばれるきまりを、自分の手で確かめられます。
授業での使い方
- 導入:左の目盛りにおもりをつるした画面を見せ、「右のどこに何gつるせば水平になるかな?」と予想させます。
- 展開:実験用てこを使った実験の前後に使います。左のおもりはそのままにして、右の「きょり」と「重さ」の組み合わせを表に整理すると、「重さ×きょり」のきまりが見つかります(算数の「比例と反比例」ともつながります)。「もんだいを出す」ボタンで、くり返し練習もできます。
- まとめ:はさみ・くぎぬき・せんぬき・ピンセットなど、身の回りの道具の支点・力点・作用点を確かめます。
児童への問いの例:
- 左の3の目盛りに20gをつるしました。右の6の目盛りに何gつるすと、水平につり合うでしょう。
- 左のおもりはそのままで、右のおもりを支点から遠くへ動かすと、てこはどうなるでしょう。
- くぎぬきで、柄のはしを持つと小さな力でくぎがぬけるのはなぜでしょう。
しくみ・解説
てこをかたむけるはたらき
左のはたらき = 右のはたらき のとき、てこは水平につり合います。
2か所以上におもりをつるしたときは、それぞれの「重さ×きょり」をたし合わせます。たとえば左の6に10g、左の2に20gをつるしたときは、10×6+20×2=100 が左のうでをかたむけるはたらきです。
計算問題の解き方
例:左の4の目盛りに30gをつるしました。右の6の目盛りに何gつるすと、つり合いますか。
- 左のはたらきを計算します:30×4=120
- 右のはたらきも120になればよいので:□×6=120
- □=120÷6=20 答え 20g
右の目盛りを変えると、つり合うおもりの重さは次のようになります。きょりが2倍になると、必要な重さは半分になります。
| 右の目盛り(きょり) | つり合うおもりの重さ | 右のはたらき |
|---|---|---|
| 1 | 120g(このシミュレーションでは1か所100gまで) | 120×1=120 |
| 2 | 60g | 60×2=120 |
| 3 | 40g | 40×3=120 |
| 4 | 30g | 30×4=120 |
| 5 | 24g(10gのおもりでは作れない) | 24×5=120 |
| 6 | 20g | 20×6=120 |
身の回りのてこ
てこには、てこを支えるところ(支点)、力を加えるところ(力点)、ものに力がはたらくところ(作用点)があります。
| 道具 | 支点 | 力点 | 作用点 | ならび方 |
|---|---|---|---|---|
| はさみ | 刃をとめているねじ | 指を入れる持ち手 | 紙を切る刃 | 支点が真ん中 |
| くぎぬき | 板にあたっているところ | 手で持つ柄のはし | くぎをはさむところ | 支点が真ん中 |
| せんぬき | 王冠の上にあたる先 | 手で持つところ | 王冠のふちにかかるところ | 作用点が真ん中 |
| ピンセット | 2本がつながった根もと | 指でおさえるところ | ものをはさむ先 | 力点が真ん中 |
支点が真ん中の道具や、作用点が真ん中の道具は、支点から力点までのきょりを長くすると、小さな力で大きな力を出せます。ピンセットのように力点が真ん中の道具は、作用点にはたらく力が小さくなるので、小さなものや、こわれやすいものをやさしくつまむのに向いています。
このシミュレーションで単純にしていること
- 棒(てこ)の重さは計算に入れていません。支点が棒の真ん中にあるので、棒の重さは左右で同じになり、つり合いには関係しないからです。
- おもりは1こ10gで、1つの目盛りに100g(10こ)までつるせます。
- わかりやすくするため、てこのかたむきは12°で止まるようにしています。
- 高校の物理では、この「重さ×きょり」を「力のモーメント」という考え方で学びます。
参考
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編」第6学年 A(3)てこの規則性(文部科学省 学習指導要領解説のページ)
- 小学校理科の教科書(東京書籍「新しい理科」、啓林館「わくわく理科」、大日本図書「たのしい理科」など)6年の「てこ」の単元
引用・転載について
本ページのシミュレーション結果・数値は、出典を明記いただければブログ・ニュース記事・SNS・授業や社内資料への引用を歓迎します。事前連絡は不要です。
出典:シミュラボ「てこのつり合いシミュレーター」 https://shimulabo.com/sims/teko-tsuriai/よくある質問
- てこが水平につり合うのは、どんなときですか?
- 左のうでをかたむけるはたらき(おもりの重さ×支点からのきょり)と、右のうでをかたむけるはたらきが等しいときです。たとえば、左の6の目盛りに10g(10×6=60)、右の3の目盛りに20g(20×3=60)をつるすと、水平につり合います。
- 「てこの原理」とは何ですか?
- 支点からのきょりが長いところに力を加えるほど、小さな力でものを動かせる、というてこのきまりを指す言葉です。小学校6年の理科では「てこの規則性」として、「おもりの重さ×支点からのきょり」が左右で等しいときにつり合うことを学びます。
- おもりを2か所以上につるしたときは、どう計算しますか?
- それぞれの目盛りで「重さ×きょり」を計算し、たし合わせます。左の6に10gと左の2に20gなら、10×6+20×2=100 が左のうでをかたむけるはたらきです。
- 支点・力点・作用点のならび方で、道具はどう分けられますか?
- はさみやくぎぬきは支点が真ん中、せんぬきは作用点が真ん中、ピンセットは力点が真ん中にあります。支点から力点までのきょりが、支点から作用点までのきょりより長いと、小さな力で大きな力を出せます。
- 上皿てんびんがつり合うのはなぜですか?
- 上皿てんびんは、支点から左右の皿までのきょりが同じになっています。そのため、左右にのせたものの重さが等しいときに、てこをかたむけるはたらきも等しくなり、水平につり合います。
- 重いものを小さな力で持ち上げるには、どうすればよいですか?
- 支点から力点までのきょりを長く(力点を支点から遠く)して、支点から作用点までのきょりを短く(作用点を支点に近く)します。