ふしぎ・現象

噂が全員に届くまでシミュレーター

「ここだけの話」を1人にしただけなのに、気づけば全員が知っている。噂は友だちの友だちを伝って広がります。人数・友だちの数・「遠くの知り合い(近道)」の割合を変えて、全員に届くまでの日数を見てください。

🧪 スモールワールド・ネットワーク(ワッツ=ストロガッツ)上の伝播
経過日数
知っている人
全員に届く日(予測)
平均の“隔たり”

円周に並ぶ点=人、線=友だち関係。赤=噂を知っている人。中央を横切る線が「遠くの知り合い(近道)」です。

ポイント:友だちが「ご近所」だけの世界では噂はゆっくりしか広がりません。ところが全体の数%が「遠くの知り合い」を持つだけで、全員に届く日数は数分の1に縮みます。これがスモールワールド現象=「六次の隔たり」の正体です。

この画面のネットワーク

人を円周に並べ、隣り合う k 人と友だちにします(ご近所だけの規則的な世界)。次に、各つながりを確率 p で「ランダムな遠くの誰か」につなぎ替えます。この単純な操作で、ネットワークの性質が劇的に変わることを示したのが1998年のワッツとストロガッツの論文です。

近道の割合平均の隔たり噂の広がり方
p = 0(近道なし)人数に比例隣から隣へ、リレーのように広がる
p = 0.01〜0.1人数の対数に比例ごく少数の近道が“ワープ”になり、一気に短くなる
p = 1(完全ランダム)最短ただし現実の人間関係には遠い

六次の隔たり

1967年、心理学者ミルグラムはアメリカ中西部の住民に「ボストンの株式仲買人へ手紙を、知り合いだけを経由して届けてください」と依頼しました。届いた手紙の平均経由数は約6人。世界の誰とでも6人でつながる「六次の隔たり」です。2011年のFacebookの調査(7億人)では平均4.74人、2016年には3.57人まで縮まっています。ただし本ページでは、あなたと友だちの間の“隔たり”の平均をBFS(幅優先探索)で実際に計算しています。

SNSの拡散・感染症・停電にも同じ構造

「近道」があるネットワークでは、噂も感染症も停電の連鎖も一気に広がります。一方で、ワクチンや情報を「ハブ(つながりの多い人)」に集中的に届けると、少ないコストで拡散を止められる——これもネットワーク科学の重要な結論です。

引用・転載について

本ページのシミュレーション結果・数値は、出典を明記いただければブログ・ニュース記事・SNS・授業や社内資料への引用を歓迎します。事前連絡は不要です。

推奨クレジット表記:出典:シミュラボ「噂が全員に届くまでシミュレーター」 https://shimulabo.com/sims/uwasa-kakusan/

よくある質問

「全員に届く日(予測)」はどう計算している?
リセットのたびに、同じ設定で拡散を裏で20回シミュレーションし、その平均日数を表示しています。実際の1回の結果は運によってばらつきます。
話す確率を下げると止まる?
確率が低くても、いつかは話すので理論上は全員に届きます。ただし日数は大きく伸びます。感染症でいえば「マスクで感染確率を下げる」ことに相当し、ピークを遅らせる効果があります。
現実の人間関係との違いは?
現実には「友だちが極端に多い人(ハブ)」がいて、つながりの数に大きな偏りがあります(スケールフリー性)。本シミュレーターは友だち数を均等にした基本モデルです。

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