燃え広がりの「臨界」
木の密度が低いと、火は隣の木に飛び移れずすぐ消えます。ところが密度が約59%を超えたあたりで、突然「端から端まで一本につながった道」ができ、火が全体に到達するようになります。これをパーコレーション(浸透)の臨界と呼びます。
感染症の広がり、ネットワークの分断、山火事対策など、いろいろな現象に共通する考え方です。
臨界点は「59.27%」
正方形の格子で「隣り合う木」がつながって端から端まで貫通し始める密度は、数値計算で 約0.5927(サイト浸透の臨界確率)と求められています。これより低ければ火はどこかで途切れ、高ければ高い確率で全体に広がります。密度をほんの数%変えるだけで、燃える面積が「ほぼゼロ」から「ほぼ全部」へ跳ね上がる——これが相転移です。
| 木の密度 | 燃え方の目安 |
|---|---|
| 50% | ほとんど広がらない。数十本燃えて消える |
| 57〜59% | 運しだい。広がるときと広がらないときが混在 |
| 60% | 半分以上が燃えることが多い |
| 70%〜 | ほぼ確実に端まで到達 |
同じ数学が効いている現象
「つながるか・つながらないか」の臨界は、感染症(接触の密度が閾値を超えると流行)、SNSの拡散、送電網の連鎖停電、多孔質の岩に水や石油が通るか、などに共通します。山火事対策の防火帯は、森の一部の密度を下げて“つながり”を切る発想そのものです。
よくある質問
- 59%って何?
- 格子上で隣同士がつながり全体を貫通し始める密度の目安(浸透閾値)です。
- データは送信されますか?
- いいえ。すべてブラウザ内で動作します。
- 風があるとどうなる?
- 風上から風下へ燃え移りやすくなるため、実質的な閾値が下がります。本シミュレーターは無風条件です。
- 実際の山火事もこの通り?
- 木の種類・乾燥・地形の影響が大きく、現実はもっと複雑です。ただ「ある密度を超えると急に止められなくなる」という性質は現実の火災研究でも重要視されています。