ギア比のしくみ
かみ合う歯車は、歯のかみ合う数が同じになるよう回ります。だから歯数が半分の歯車は2倍の速さで回転。自転車の変速、車のミッション、時計の針——すべてこの原理です。
図はタップすると大きく表示されます。資料やSNSに使うときは、出典「シミュラボ」とページのURLを添えてください。
回転数と速度伝達比の計算(中学校 技術)
中学校の技術では、回す側の歯車を原動車、回される側を従動車と呼び、回転の速さがどれだけ変わるかを速度伝達比で表します。
速度伝達比 = 原動車の回転数 ÷ 従動車の回転数 = 従動車の歯数 ÷ 原動車の歯数
従動車の回転数 = 原動車の回転数 × 原動車の歯数 ÷ 従動車の歯数
たとえば原動車24歯・従動車12歯なら、速度伝達比は 12÷24=0.5。原動車が60rpmで回ると、従動車は 60×24÷12=120rpm で回ります。速度伝達比が1より小さいと速く、1より大きいとゆっくり(そのぶん力が強く)回ります。上のシミュレーターに歯数と回転数を入れると、同じ計算がすぐに確かめられます。
授業で使える問い
問1 原動車20歯・従動車40歯。原動車が1分間に60回転すると、従動車は何回転?
60×20÷40=30回転(速度伝達比は2)。
問2 自転車の前のギア48歯・後ろのギア16歯。ペダルを1回こぐと、後輪は何回転?
48÷16=3回転。後ろのギアを大きくすると、こぐのは軽くなり、進む距離は短くなります。
問3 歯車を3つ並べたとき、真ん中の歯車の歯数を変えると、右端の回転数は変わる?
変わりません。真ん中の歯車(アイドラー)は回る向きを変えるだけで、回転数の比は両端の歯数だけで決まります。
問4 ゆっくり大きな力で回したいとき、速度伝達比は1より大きくする?小さくする?
大きくします。従動車の歯数を多くすると回転はゆっくりになり、回す力(トルク)は大きくなります。
先生向け:「全画面」で電子黒板に大きく映せます。「一時停止」で止めて歯の数を数えさせたり、「回転数を0に」で回転カウンターを戻して「左が2回転する間に右は何回転?」を数えさせたりできます。
ギア比の計算
かみ合う2つの歯車では、回転数の比は歯数の逆比になります。左20歯・右40歯なら、左が2回転する間に右は1回転(ギア比2:1)。速度が半分になる代わりに、回す力(トルク)は2倍になります。速度と力はトレードオフ、というのが歯車の本質です。
| 例 | ギア比のはたらき |
|---|---|
| 自転車(前50T・後25T) | ペダル1回転で後輪2回転(速い・重い) |
| 自転車(前34T・後34T) | ペダル1回転で後輪1回転(遅い・軽い) |
| 時計の秒針→分針 | 60:1(秒針60回転で分針1回転) |
| 自動車の1速 | 約3〜4:1で力を優先 |
歯数に“奇数”や“互いに素”を使う理由
工業用の歯車は、20:40のような割り切れる比を避け、20:41 のように互いに素な歯数を選ぶことがよくあります。同じ歯同士がいつも当たると偏った摩耗が起きるため、当たる歯の組み合わせをずらす工夫(ハンチング歯)です。
よくある質問
- ギア比の計算方法は?
- ギア比(速度伝達比)= 従動車の歯数 ÷ 原動車の歯数 です。従動車の回転数は「原動車の回転数 × 原動車の歯数 ÷ 従動車の歯数」で求められます。
- 速度伝達比とは?
- 中学校の技術で使う言葉で、原動車(回す側)の回転数 ÷ 従動車(回される側)の回転数のことです。歯車では「従動車の歯数 ÷ 原動車の歯数」と同じ値になります。
- なぜ逆向きに回る?
- かみ合う歯車は必ず反対方向に回ります。
- データは送信されますか?
- いいえ。すべてブラウザ内で動きます。
- トルクって何?
- 回転させる力のことです。歯車で回転数を半分にすると、トルクは2倍になります(摩擦を無視した場合)。
- 3つ以上つなぐとどうなる?
- 間の歯車(アイドラー)は回転方向を反転させるだけで、ギア比は両端の歯数だけで決まります。