理科の授業向け

流れる水の働きシミュレーター(しん食・運ぱん・たい積)

山から海へ流れる川に水を流すと、土のつぶがけずられ(しん食)、運ばれ(運ぱん)、流れがおそい所に積もる(たい積)ようすが見られます。土地のかたむきや水の量を変えたり、「大雨」をふらせたりして、流れの速さと土地の変わり方をくらべましょう。地図をタップすると、その場所の流れの速さ・川の断面・川原の石が分かります。

🔬 小5 流れる水の働きと土地の変化
えらんだ所の流れ
—
けずられた土(しん食)
—
積もった土(たい積)
—
えらんだ所の石
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青い所=川の水(こい青ほど深い)、うすい茶色=川原(川底のすなや石)、こい茶色の線=けずられてできたがけ、茶色の点=運ばれている土や石、白い線=水の流れ(長いほど速い)。地図をタップすると、その場所の流れの速さ・川の断面・川原の石が下に出ます。「けずられた土=運ばれている土+積もった土」の数は、シミュレーションの中の土のつぶの数です。川の形・速さ・石の大きさは、しくみがわかるように作ったモデルです。

このシミュレーションでわかること

ポイント:川を流れる水には、地面をけずるはたらき(しん食)、けずった土や石を運ぶはたらき(運ぱん)、運んだ土や石を積もらせるはたらき(たい積)があります。土地のかたむきが大きい所や、大雨で水の量がふえたときは、流れが速くなり、けずるはたらきと運ぶはたらきが大きくなります。

曲がって流れている所では、外側は流れが速く、川岸がけずられてがけになり、川底も深くなります。内側は流れがおそく、石やすなが積もって川原ができます。また、上流には大きくて角ばった石が多く、下流には小さくて丸い石やすなが多く見られます。

小学校5年の理科「流れる水の働きと土地の変化」(学習指導要領 第5学年 B(3))で学ぶ内容です。学習指導要領の解説では、野外での観察のほか、人工の流れをつくったモデル実験で水の速さや量を変えて調べることや、大雨で増水した川のようすを映像などで調べることが例にあげられています。

授業での使い方

児童への問いの例:

  1. 曲がって流れている所で、外側と内側では、流れの速さや川の深さはどうちがうでしょうか。
  2. 水の量を多くすると、けずられる土や運ばれる土の量はどう変わるでしょうか。
  3. 上流と下流で、川原の石の大きさや形がちがうのはなぜでしょうか。

しくみ・解説

流れる水の3つのはたらき

はたらきどんなはたらきかよく見られる場所
しん食(けずる)地面や川岸、川底をけずる流れが速い所(上流、曲がった所の外側)
運ぱん(運ぶ)けずった土や石を下流へ運ぶ流れが速いほど、大きな石まで運ばれる
たい積(積もらせる)運んできた土や石を積もらせる流れがおそい所(下流、曲がった所の内側、河口)

流れが速いほど、けずるはたらきと運ぶはたらきは大きくなります。流れがおそくなると、運ばれていた石や土が、大きい(重い)ものから先に積もります。

シミュレーションの上に出る「けずられた土 = 運ばれている土 + 積もった土」は、けずられた土が運ばれて、やがてどこかに積もることを表しています(数は、シミュレーションの中の土のつぶの数です)。水の量を「多い」や「大雨」にしたり、「早送り」にしたりすると、数のふえ方が速くなります。

曲がって流れている所(外側と内側)

川が曲がっている所では、水が外側におしつけられるように流れるので、外側の流れが速くなります。そのため外側では、川岸や川底がけずられて、がけになったり深くなったりします。内側は流れがおそいので、運ばれてきた石やすなが積もって、川原ができます。シミュレーションでも、外側の岸が少しずつけずられてこい茶色の「がけ」の線がのび、内側に土のつぶが積もっていきます。長い年月のあいだに、これがくり返されて、川の曲がり方は少しずつ大きくなっていきます。

上流・中流・下流のちがい

場所土地のかたむき流れの速さ川はば川原の石土地のようす
上流大きい(急)速いせまい大きくて角ばった石が多い深い谷(V字のような谷)
中流中くらい中くらい広くなる角がとれて丸みのある石曲がって流れる所、川原
下流小さい(ゆるやか)おそい広い小さくて丸い石、すな、どろ平地、河口(すなやどろが積もる)

上流の石が大きくて角ばっているのは、山の岩がくずれてできたばかりの石だからです。石は、流れる水に運ばれるあいだに、ほかの石や川底とぶつかったりこすれたりして、角がとれて丸くなり、小さくなっていきます。また、大きくて重い石は、流れが速くないと運ばれないので、上流に多く残ります。

このシミュレーションの初期設定(土地のかたむき「ふつう」・水の量「ふつう」)では、それぞれの場所は次のようになります。

場所流れの速さ(ふつうの水の量)川原の石の大きさ石の形
上流(山の中)秒速1.5m約24cm(人の頭より大きい)角ばっている
中流・曲がった所の外側秒速1.2m約8.1cm(にぎりこぶしくらい)角がとれて少し丸い
中流・曲がった所の内側秒速0.5m約8.1cm(にぎりこぶしくらい)角がとれて少し丸い
下流(平地)秒速0.6m約1.5cm(ビー玉くらい)丸い
河口の近く秒速0.4m約2mm(すなつぶ)丸い
ポイント:同じ中流の曲がった所でも、外側は内側の約2倍の速さで流れます。水の量を「とても多い(大雨)」にすると、どの場所も流れが速くなり、ふだんは動かない大きな石まで運ばれるようになります。

大雨と増水

雨が短い時間にたくさん降ったり、長い時間降り続いたりすると、川の水の量がふえ(増水)、流れも速くなります。すると、しん食や運ぱんのはたらきが大きくなり、川岸が大きくけずられたり、たくさんの土や石が運ばれたりして、短い時間で土地のようすが大きく変わることがあります。水が川からあふれると、こう水になります。

シミュレーションで「☔ 大雨をふらせる」をおすと、約20秒のあいだ水の量がふえます。水が茶色くにごるのは、けずられた土をたくさん運んでいるからです。水の量を「あふれるほど多い」にして大雨をふらせると、下流で川の水があふれ、家のまわりまで水が来ることがあります。

川の災害にそなえる

川原の石を観察するとき

このシミュレーションで単純にしていること
・川の形、流れの速さ、石の大きさは、しくみがわかるように作ったモデルの値で、実際の川の値ではありません(目安です)。
・流れの速さは、土地のかたむきと水の量から計算し、曲がった所では外側が速く、内側がおそくなるようにしています。水の中でも、岸に近い所ほどおそくなります。
・土のつぶは、流れが速いほど大きなつぶまで動き、流れがおそくなると止まって積もります。曲がった所では、つぶが内側へよせられるようにしています。
・川原の石の大きさと形は、場所ごとの代表的な大きさ(上流ほど大きく、下流ほど小さい)と丸さを表しています。
・地いきや川によって、石の大きさや流れの速さは大きくちがいます。

参考

引用・転載について

本ページのシミュレーション結果・数値は、出典を明記いただければブログ・ニュース記事・SNS・授業や社内資料への引用を歓迎します。事前連絡は不要です。

推奨クレジット表記:出典:シミュラボ「流れる水の働きシミュレーター(しん食・運ぱん・たい積)」 https://shimulabo.com/sims/nagareru-mizu/

よくある質問

流れる水のはたらきには、どんなものがありますか?
地面をけずる「しん食」、けずった土や石を運ぶ「運ぱん」、運んだ土や石を積もらせる「たい積」の3つがあります。流れが速い所ではけずるはたらきと運ぶはたらきが大きく、流れがおそい所では積もらせるはたらきが大きくなります。
川が曲がって流れている所では、外側と内側で何がちがいますか?
外側は流れが速く、川岸や川底がけずられて、がけになったり深くなったりします。内側は流れがおそく、石やすなが積もって川原になります。
上流と下流で、川原の石の大きさや形がちがうのはなぜですか?
上流の石は、山の岩がくずれてできたばかりなので、大きくて角ばっています。流れる水に運ばれるあいだに、石どうしや川底とぶつかったりこすれたりして、角がとれて丸く、小さくなっていきます。また、大きくて重い石は流れが速くないと運ばれないので、上流に残りやすくなります。
大雨で川の水がふえると、どうなりますか?
流れが速くなり、けずるはたらきと運ぶはたらきが大きくなります。川岸が大きくけずられたり、ふだんは動かない大きな石まで運ばれたりして、短い時間で土地のようすが大きく変わることがあります。水が川からあふれると、こう水になります。大雨のときは、川に近づかないようにしましょう。
土地のかたむきが大きいと、流れはどうなりますか?
かたむきが大きい(急な)所ほど、水の流れは速くなります。山の中の上流はかたむきが大きいので流れが速く、平地の下流はかたむきが小さいので流れがおそくなります。
川の災害を防ぐために、どんなくふうがありますか?
川の水があふれないようにする「てい防」、水の量を調節する「ダム」、土や石が一度に流れ出るのを防ぐ「砂防(さぼう)ダム」、川岸がけずられないように守る「護岸(ごがん)ブロック」などがあります。住んでいる地いきのハザードマップで、ひなんする場所を確かめておくことも大切です。

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