このシミュレーションでわかること
小学校3年の理科「身の回りの生物」(学習指導要領 第3学年 B(1))で学ぶ内容です。学習指導要領の解説(理科編 pp.39〜42)は、「卵→幼虫→蛹→成虫」と「卵→幼虫→成虫」のように育ち方のちがうこん虫をくらべること、成虫の体が頭・胸・腹の3つからできていて胸に3対6本のあしがあるものを「昆虫」という名前を使って説明できるようにすることを挙げています。植物は、内容の取扱いで「夏生一年生の双子葉植物」(ホウセンカ・ヒマワリなど)を扱うことになっています。
画面は4つです。①育ち方では、モンシロチョウとバッタ(トノサマバッタ)を同じ日数でならべ、早送りで育つようすをくらべます。②体のつくりパズルでは、頭・むね・はら・あし・はねのパーツを指で動かして、こん虫の体を組み立てます。③こん虫かな?では、アリ・クモ・テントウムシ・ダンゴムシ・トンボ・ムカデがこん虫かどうかを答え、体の分かれ方とあしの数をたしかめます。④植物の育ち方では、ホウセンカとヒマワリの育ち方を日数のスライダーで見て、根・くき・葉の名前をたしかめます。
授業での使い方
- 導入:モンシロチョウのたまごやよう虫を見つけたあと、「このよう虫は、これからどうなるかな」と予想させてから、①を早送りします。飼育を始める前の見通しや、休み中に見られなかった時期(さなぎから成虫が出てくるところなど)の確認に使えます。
- 展開:①で、たまごから同じ日数のときのモンシロチョウとバッタをくらべ、「ちがうところ」「同じところ」を話し合います。②のパズルでは、あしやはねを「はら」に付けようとするとヒントが出るので、あしがどこから出ているかを自分でたしかめられます。
- まとめ:③のクイズで、こん虫とこん虫でない生き物を「体の分かれ方」と「あしの数」で見分けます。④で植物の育ち方もならべ、こん虫も植物も「育つ順番が決まっている」ことをまとめます。画面のアドレスの最後に
#pazuru・#quiz・#shokubutsuを付けると、その画面から始まります。
児童への問いの例:
- モンシロチョウとバッタの育ち方で、ちがうところはどこでしょう。
- こん虫のあしは、体のどの部分から何本出ているでしょう。
- クモやダンゴムシがこん虫ではないのはなぜでしょう。
しくみ・解説
図はタップすると大きく表示されます。授業のプリント・スライド・板書計画に自由に使えます(出典「シミュラボ」とページのURLを添えてください)。
ことばの意味
- こん虫とは、成虫の体が頭・むね・はらの3つに分かれていて、むねに6本(3対)のあしがある動物のなかまです。
- よう虫とは、たまごからかえったあと、成虫になる前のこん虫のことです。食べ物を食べ、皮をぬいで大きくなります。
- さなぎとは、よう虫から成虫になるとちゅうのすがたで、何も食べず、ほとんど動きません。中で成虫の体がつくられます。
- 成虫とは、育ちきったこん虫で、はねのあるものが多く、たまごを産みます。
こん虫の育ち方(早見表)
| こん虫 | 育つ順番 | さなぎに |
|---|---|---|
| モンシロチョウ | たまご → よう虫 → さなぎ → 成虫 | なる |
| アゲハ | たまご → よう虫 → さなぎ → 成虫 | なる |
| カブトムシ | たまご → よう虫 → さなぎ → 成虫 | なる |
| バッタ | たまご → よう虫 → 成虫 | ならない |
| トンボ | たまご → よう虫(ヤゴ・水の中でくらす) → 成虫 | ならない |
| コオロギ・セミ | たまご → よう虫 → 成虫 | ならない |
このシミュレーションの日数(目安)
| こん虫 | 育つ順番と日数 | よう虫のようす |
|---|---|---|
| モンシロチョウ | たまご(0〜7日目) → よう虫(7〜24日目) → さなぎ(24〜34日目) → 成虫(34日目〜) | 4回皮をぬいで大きくなり、5回目に皮をぬぐとさなぎになる(体長 約3mm → 約3cm) |
| バッタ(トノサマバッタ) | たまご(0〜14日目) → よう虫(14〜49日目) → 成虫(49日目〜) | 5回皮をぬいで成虫になる(体長 約7mm → 成虫 約4〜6cm) |
日数は、あたたかい季節(20〜25℃くらい)の目安です。モンシロチョウは、たまご 約1週間、よう虫 約2〜3週間、さなぎ 約10日で成虫になります(このシミュレーションでは 34日目に成虫)。バッタは、夏に産まれたたまごが約2週間でかえり、よう虫の時期は約1か月です(49日目に成虫)。秋に産まれたバッタのたまごは、土の中で冬をこして、次の年にかえります。気温が低いと、どちらも日数が長くなります。
こん虫の体のつくり
| 部分 | あるもの | おもなはたらき |
|---|---|---|
| 頭 | 目・しょっかく・口がある | まわりのようすを感じる・食べる |
| むね | あしが6本(3対)、はねがあるものが多い | 歩く・とぶ |
| はら | いくつかの「ふし」に分かれている | 息をする・たまごを産む など |
こん虫かどうかの見分け方(早見表)
| 生き物 | 体の分かれ方 | あしの数 | こたえ |
|---|---|---|---|
| アリ | 3つ(頭・むね・はら) | 6本 | こん虫 |
| テントウムシ | 3つ(はらは、かたいはねの下) | 6本 | こん虫 |
| トンボ | 3つ | 6本 | こん虫 |
| クモ | 2つ(頭とむねが1つになった部分・はら) | 8本 | こん虫ではない |
| ダンゴムシ | たくさんのふしに分かれている | 14本 | こん虫ではない |
| ムカデ | たくさんのふしに分かれている | 30本以上 | こん虫ではない |
植物の育ち方と体のつくり
植物の体は根・くき・葉からできています。根は土の中にあり、くきは葉や花をつけています。たねから芽が出ると、はじめに子葉が出て、そのあと子葉とちがう形の葉がふえていきます。花がさいたあとに実ができ、実の中にたねができると、植物はかれます。
| 植物 | 芽が出る | 葉がふえる | 花 | 実 | かれる |
|---|---|---|---|---|---|
| ホウセンカ | 芽が出る(子葉)(5月7日〜) | 葉がふえる・くきがのびる(5月15日〜) | 花がさく(6月30日〜) | 実ができる(7月20日〜) | かれる(9月23日〜) |
| ヒマワリ | 芽が出る(子葉)(5月9日〜) | 葉がふえる・くきがのびる(5月17日〜) | 花がさく(7月10日〜) | 実(たね)ができる(8月4日〜) | かれる(9月18日〜) |
表の日付は、5月1日にたねをまいたときの目安です(このシミュレーションの高さの目安:ホウセンカ 約50cm、ヒマワリ 約179cm。ヒマワリの高さは品種によって大きくちがいます)。
生き物をあつかうときの注意
- こん虫や植物、土にさわったあとは、石けんで手をあらいましょう。
- よう虫は手で直接つままず、葉ごと動かします。飼育ケースの中は、ふんをとって清潔にします。
- 野外では、ハチや毒のある毛虫などに近づかないようにします。つかまえる生き物は必要な数だけにし、観察が終わったら元の場所にもどしましょう。
このシミュレーションで単純にしていること
- 日数・体長・高さは目安です。実際は気温・えさ・品種などで変わります。
- たまごやよう虫は、見やすいように実際より大きくかいています(たまごは虫めがねでかくだいした図もつけています)。体の図は、写真ではなく形をわかりやすくした模式図です。
- バッタはトノサマバッタの、夏に産まれたたまごの場合です。パズルの虫は、特定の種類ではない、こん虫の体のつくりを表した図です。
参考
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編」第3学年 B(1)身の回りの生物(pp.39〜42)(文部科学省 小学校学習指導要領解説のページ)
- 小学校理科(3年)の教科書の「チョウを育てよう」「こん虫のかんさつ」「植物の育ち方」の単元
引用・転載について
本ページのシミュレーション結果・数値は、出典を明記いただければブログ・ニュース記事・SNS・授業や社内資料への引用を歓迎します。事前連絡は不要です。
出典:シミュラボ「こん虫の育ち方と体のつくりシミュレーター(モンシロチョウとバッタ・植物の育ち方)」 https://shimulabo.com/sims/konchu-sodachi/よくある質問
- こん虫とは、どんな生き物ですか?
- 成虫の体が頭・むね・はらの3つに分かれていて、むねに6本(3対)のあしがある動物のなかまです。チョウ・バッタ・トンボ・アリ・テントウムシなどがこん虫です。
- さなぎにならないこん虫には、何がいますか?
- バッタ・トンボ・コオロギ・セミなどは、たまご→よう虫→成虫と育ち、さなぎになりません。チョウ・カブトムシ・テントウムシなどは、たまご→よう虫→さなぎ→成虫と育ちます。
- クモやダンゴムシは、こん虫ですか?
- どちらもこん虫ではありません。クモは体が2つに分かれていて、あしが8本です。ダンゴムシは体がたくさんのふしに分かれていて、あしが14本です。
- モンシロチョウは、たまごから何日くらいで成虫になりますか?
- あたたかい季節で約1か月あまりです。たまご約1週間、よう虫約2〜3週間、さなぎ約10日が目安です。気温が低いと長くかかります。
- こん虫のあしやはねは、体のどこから出ていますか?
- あしもはねも、すべて「むね」から出ています。あしは6本、はねは4まいのものが多いですが、はねが2まいのもの(ハエなど)や、はねのないもの(アリのはたらきアリなど)もいます。
- 植物は、どんな順番で育ちますか?
- たねから芽が出て子葉が開き、葉がふえてくきがのび、花がさき、実ができてたねができると、かれます。体は根・くき・葉からできています。