スピログラフの数学
大きな円の内側で小さな円を転がし、小円の中の一点が描く軌跡を「ハイポトロコイド」と呼びます。半径の比が模様の対称性(花びらの数)を決め、ペンの位置で形が変わります。比が整数だと模様がぴったり閉じます。
この曲線の式
半径 R の円の内側を半径 r の円が転がり、その円の中心から d の位置にペンがあるとき、軌跡は次の式で表せます(ハイポトロコイド)。
x = (R − r)·cos θ + d·cos((R − r)/r · θ)
y = (R − r)·sin θ − d·sin((R − r)/r · θ)
y = (R − r)·sin θ − d·sin((R − r)/r · θ)
花びらの数は「最大公約数」で決まる
模様の尖った部分(花びら)の数は R ÷ gcd(R, r)。外側96・内側36なら gcd=12 で花びらは8枚。互いに素な組み合わせほど花びらが多く、線が閉じるまで長く描き続けます。子どもの頃「なぜかすごく細かい模様になる」歯車があったのは、この理由です。
| 外側 : 内側 | 花びらの数 |
|---|---|
| 96 : 48 | 2枚(楕円に近い) |
| 96 : 36 | 8枚 |
| 96 : 40 | 12枚 |
| 96 : 35 | 96枚(ほぼ塗りつぶし) |
スピログラフは1965年にイギリスの技術者デニス・フィッシャーが玩具として発売しました。原理はそれ以前から「トロコイド曲線」として数学で知られており、内燃機関のロータリーエンジンの形にも同じ族の曲線が使われています。
よくある質問
- 保存できる?
- スクリーンショットで保存できます。
- データは送信されますか?
- いいえ。すべてブラウザ内で描画します。
- ペンの位置を円の外に出せる?
- 数学的には可能で、d が r より大きいとループのある模様になります。本物の玩具では歯車の穴の範囲内に限られます。
- 外側の円の「外」で転がすと?
- エピトロコイドという別の曲線になります。心臓形(カージオイド)などがその仲間です。