ふしぎ・現象

ガルトンボード

ボールは釘にぶつかるたび、左右にランダムに転がるだけ。なのに、たまっていくと美しい釣り鐘型(正規分布)が現れます。ランダムの中の秩序を眺めてください。

偶然の積み重ねが「正規分布(ベルカーブ)」を生みます。身長やテストの点の分布もこの形。

なぜ釣り鐘型に?

1個のボールがどこに落ちるかは完全にランダム。でも何千個も落とすと、中央が高く両端が低い「正規分布」になります。これは「たくさんの偶然が重なると安定した形が現れる(中心極限定理)」の visual な実例。自然界やデータの多くがこの形をしています。

二項分布が正規分布に化ける瞬間

釘が n 段あるとき、ボールが右に k 回それる確率は C(n,k) ÷ 2ⁿ(二項分布)。段数が増えると、この山の形は滑らかな釣り鐘型=正規分布にどんどん近づきます(ド・モアブル=ラプラスの定理)。山の幅は段数の平方根に比例して広がり、分散は n/4 になります。

段数見え方
5段山はカクカク。両端にもよく落ちる
10段釣り鐘らしくなってくる
20段以上ほぼ滑らかな正規分布。両端はめったに落ちない

身の回りの“釣り鐘型”

身長、テストの点数、製品の寸法のばらつき、測定誤差——「たくさんの小さな偶然が足し合わさったもの」は正規分布になりやすい、というのが中心極限定理です。ガルトンボードはこの定理を目で見える形にした装置で、1889年にフランシス・ガルトンが考案しました。

よくある質問

毎回同じ形?
細部は違いますが、釣り鐘型に収束します。それが確率の不思議。
データは送信されますか?
いいえ。すべてブラウザ内で動きます。
釘の位置を偏らせるとどうなる?
右に行く確率が0.5からずれると、山の頂点が左右にずれます。形は釣り鐘のままです。
中心極限定理ってそんなに大事?
統計学の土台です。「平均を取ればばらつきが正規分布に近づく」という性質のおかげで、世論調査や品質管理の誤差を計算できます。

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