理科の授業向け

電気回路シミュレーター(直列・並列・オームの法則)

かん電池や抵抗を直列・並列につなぎかえて、回路を流れる電流と各部分の電圧を確かめられます。電流は粒の流れで表し、粒の速さは電流の大きさに比例します。中2モードでは電源の電圧と抵抗をスライダーで変えて、電圧と電流のグラフ(オームの法則)も描けます。

🔬 小4 電流の働き/中2 電流(オームの法則)/物理基礎 電気
全体の電流
—
全体の抵抗
—
R1 の電圧・電流
—
R2 の電圧・電流
—

オレンジの粒=電流(+極から出て-極へ流れる)。粒の速さは電流の大きさに比例します。Ⓐ=電流計、Ⓥ=電圧計。中2モードでは R1・R2・電源をタップすると、グラフに描く抵抗を選べます。小4モードでは、かん電池をタップすると向きが反対に、豆電球・モーターをタップすると入れかわります。

このシミュレーションでわかること

かん電池2個を直列つなぎにすると回路を流れる電流が大きくなり、豆電球は明るく、モーターは速く回ります。へい列つなぎでは、電流の大きさは1個のときと同じです。抵抗を直列につなぐと全体の抵抗は R1+R2 に増え、並列につなぐとどちらの抵抗よりも小さくなります。どの抵抗でも、加わる電圧と流れる電流は比例します(オームの法則 V=RI)。

対応する単元:小学校第4学年「電流の働き」(乾電池の数とつなぎ方)/中学校第2学年 第1分野(3)「電流とその利用」の(ア)電流(回路と電流・電圧、電流・電圧と抵抗、電気とそのエネルギー)/高等学校「物理基礎」(2)(ウ)電気(物質と電気抵抗)

授業での使い方

導入:予想を立てる

小4では「かん電池を2個にすると、豆電球の明るさはどうなるかな」と予想させてから、モードを「小4 かん電池のつなぎ方」にして、1個 → 直列つなぎ → へい列つなぎの順に切りかえます。中2では実験の前に、直列回路と並列回路で各点の電流や各部分の電圧がどうなるかを予想させます。

展開:実験の結果と比べる

中2モードで電源の電圧を1 Vずつ上げながら「いまの値をグラフに記録」を押すと、点が原点を通る直線の上に並びます。電圧と電流が比例すること(オームの法則)と、抵抗が大きいほど直線の傾きがゆるやかになることを、実験で描いたグラフと見比べられます。直列・並列を切りかえて、電流計・電圧計の値のきまりを見つけさせる場面にも使えます。

まとめ:計算問題の確かめ

練習問題の値(電源の電圧と2つの抵抗)をスライダーで合わせると、全体の抵抗・電流と、それぞれの抵抗の電圧・電流がすぐに表示されます。自分の答えを確かめる使い方ができます。

児童・生徒への問いの例

  1. かん電池2個を直列つなぎにすると、けん流計のはりのふれ方はどう変わるでしょう。へい列つなぎではどうでしょう。(小4)
  2. 10 Ωと20 Ωの抵抗を直列につないで6 Vの電圧を加えると、それぞれの抵抗に何Vの電圧が加わるでしょう。(中2 答え:2 Vと4 V)
  3. 抵抗を並列につなぐと、全体の抵抗が1つ1つの抵抗より小さくなるのはなぜでしょう。電流の通り道に注目して説明しましょう。(中2・物理基礎)

しくみ・解説

オームの法則

抵抗に流れる電流は、抵抗に加わる電圧に比例します。これをオームの法則といい、電圧を V[V]、抵抗を R[Ω]、電流を I[A]とすると次の式で表します。

V=R×I (変形すると I=V÷R、R=V÷I)
1 A=1000 mA(例:0.2 A=200 mA)

電圧を横軸、電流を縦軸にとったグラフは原点を通る直線になり、抵抗が大きいほど直線の傾きがゆるやかになります(同じ電圧でも電流が流れにくいため)。

直列回路と並列回路のきまり

直列回路並列回路
電流どこでも同じ
I=I1=I2
枝分かれした電流の和が全体の電流
I=I1+I2
電圧各抵抗の電圧の和が電源の電圧
V=V1+V2
どの抵抗にも電源と同じ電圧
V=V1=V2
全体の抵抗R=R1+R2
(どちらの抵抗よりも大きい)
1/R=1/R1+1/R2
(どちらの抵抗よりも小さい)
電力が大きいのは抵抗の大きいほう抵抗の小さいほう

計算問題の解き方(電源6 V、R1=10 Ω、R2=20 Ω)

直列:全体の抵抗は 10+20=30 Ω。電流は 6÷30=0.2 A。R1の電圧は 10×0.2=2 V、R2の電圧は 20×0.2=4 V で、合計すると電源の6 Vになります。

並列:どちらの抵抗にも6 Vが加わるので、R1には 6÷10=0.6 A、R2には 6÷20=0.3 A が流れます。全体の電流は 0.6+0.3=0.9 A、全体の抵抗は 6÷0.9=約6.7 Ω です(1/R=1/10+1/20=3/20 から R=20/3 Ω と求めることもできます)。

つなぎ方全体の抵抗全体の電流R1(10 Ω)R2(20 Ω)
直列30 Ω0.2 A2 V・0.2 A・0.4 W4 V・0.2 A・0.8 W
並列約6.7 Ω0.9 A6 V・0.6 A・3.6 W6 V・0.3 A・1.8 W

かん電池のつなぎ方(小4)

つなぎ方回路を流れる電流豆電球モーターかん電池1個に流れる電流
かん電池1個0.2 Aふつう(くらべるもとにする)ふつう0.2 A
2個の直列つなぎ0.4 A(1個の2倍)明るくなる速く回る0.4 A
2個のへい列つなぎ0.2 A(1個と同じ)1個のときと同じ1個のときと同じ0.1 A(長持ち)

直列つなぎでは2個分の電圧(1.5 V+1.5 V=3.0 V)が回路に加わるので、電流が大きくなります。へい列つなぎでは電圧は1個分のままですが、回路の電流を2個のかん電池が半分ずつ受け持つので、1個のときより長持ちします。かん電池の向きを反対にすると、電流の向きが反対になり、けん流計のはりのふれる向きやモーターの回る向きが反対になります(豆電球の明るさは変わりません)。

電力と明るさ・発熱

豆電球の明るさや電熱線の発熱は、電力 P=V×I[W]が大きいほど大きくなります。直列回路では電流が同じなので抵抗の大きいほうの電圧と電力が大きく、並列回路では電圧が同じなので抵抗の小さいほうの電流と電力が大きくなります。シミュレーターでは、電力が大きい抵抗ほど明るく光るように描いています。

物理基礎とのつながり

導線の抵抗は長さに比例し、断面積に反比例します(R=ρL/S、ρは抵抗率)。抵抗を直列につなぐことは導線を長くすること、並列につなぐことは導線を太くすることにあたるので、直列では全体の抵抗が大きく、並列では小さくなります。

このシミュレーションで単純化していること

参考

引用・転載について

本ページのシミュレーション結果・数値は、出典を明記いただければブログ・ニュース記事・SNS・授業や社内資料への引用を歓迎します。事前連絡は不要です。

推奨クレジット表記:出典:シミュラボ「電気回路シミュレーター(直列・並列・オームの法則)」 https://shimulabo.com/sims/denki-kairo/

よくある質問

直列回路と並列回路は何がちがうの?
直列回路は電流の通り道が1本で、どこでも電流の大きさが同じです。電圧は各抵抗に分かれて加わり、その和が電源の電圧になります。並列回路は通り道が枝分かれしていて、どの抵抗にも電源と同じ電圧が加わり、枝分かれした電流の和が全体の電流になります。
オームの法則の式はどう使い分ければいい?
V=R×I を基本に、電流を求めるときは I=V÷R、抵抗を求めるときは R=V÷I と変形します。電流が mA で書かれているときは、1000で割って A に直してから計算します(例:200 mA=0.2 A)。
並列につなぐと全体の抵抗が小さくなるのはなぜ?
電流の通り道が増えるからです。導線を太くすると電流が流れやすくなるのと同じで、同じ電圧でも全体の電流が大きくなるので、全体の抵抗(電圧÷電流)は小さくなります。同じ抵抗2個を並列につなぐと、全体の抵抗は1個の半分です。
かん電池をへい列つなぎにすると長持ちするのはなぜ?
へい列つなぎでは、回路を流れる電流を2個のかん電池が半分ずつ受け持つからです。1個あたりの電流が少ないので、1個のときと同じ明るさのまま長い時間使えます。直列つなぎは電流が大きくなるぶん、早く使い切ります。
電流計と電圧計はどうつなぐの?
電流計ははかりたい部分に直列に、電圧計ははかりたい部分に並列につなぎます。値の見当がつかないときは、-端子を最も大きい値の端子(電流計は5 A、電圧計は300 V)につなぎ、針のふれを見てから小さい値の端子につなぎかえます。
同じ豆電球2個を直列につなぐと暗くなるのはなぜ?
電源の電圧が2個の豆電球に分かれて加わるので、1個あたりの電圧と電流が小さくなり、電力が小さくなるからです。並列につなぐと、どちらの豆電球にも電源と同じ電圧が加わるので、1個のときと同じ明るさになります。

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